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エイプリルフールから始まった地方創生企画
コロコロコミック編集部 副編集長の小林浩一です。コロコロコミックで地方創生の企画を立ち上げ、推進しています。
沼津市と親子で公園の中にあるテントに泊まる企画(https://loco-labo.com/4733/)を手がけて大きな反響を呼ぶ中、今度は「茨城を元気にするような施策をやろう」と茨城県庁から声をかけてもらいました。
観光戦略課の方の案内で茨城中を視察し、まずコラボしたのが県立歴史館です。今回はふるさと納税ではなく、歴史館を訪れた全ての子どもがスタンプラリーで館内を回りながら歴史を学べる、という仕組みにしました。小学生の来場数が大幅に増加し、参加してくれた子どもにもお声がけいただいた県庁の方々にも満足の内容になりました。(https://loco-labo.com/3302/)
そしていよいよタイトルの「鹿島アントラーズ」とのコラボです。いくつかコラボの候補がある中で、コロコロ読者と最も親和性があると感じていたのが「鹿島アントラーズ」です。
コロコロのアンケートで、読者がやっている習い事の1位は水泳、2位はサッカーでした。古くは「がんばれ!キッカーズ」や「イナズマイレブン」など、サッカーを題材にした漫画も掲載していました。
アントラーズとのコラボへ
まず私自身、鹿島アントラーズには並々ならぬリスペクトがありました。高校生のころにJリーグが開幕したのですが、その初期加入クラブに鹿島アントラーズは名を連ねています。
それまでアントラーズのホームタウンである茨城県の「鹿嶋市」について、ぼんやりと工業地帯なのかな…くらいの知識しかありませんでした。そのクラブチームが、日本で初めての本格的なサッカー専用スタジアムを作り、サッカーの神様・ジーコをチームに招き、Jリーグ初年度の1stステージ(当時は2ステージ制でした)で優勝します。
鹿島アントラーズは瞬く間に、サッカーを通して鹿嶋市を全国に知られる市にしました。当時は一般的な言葉ではありませんでしたが、「地方創生」の大大大成功例だと思います。そんな鹿嶋市に自分ができることはあるのか…まずはお話を聞かせてもらいました。
アントラーズが懸念しているのは、”新しいお客さんが望んでいるよりも増えていない”ということでした。世界でも有数の熱心なサポーターが盛り上がるアントラーズですから、もちろんこれは未来を見据えた上での課題だと思います。
「新しいお客さん」というのはどの世代の方でもいいのですが、ファーストエントリー層=子どもをとることができれば、その後も長くアントラーズの試合を見に来てくれます。子どもにリーチできるのがコロコロの最大の強みですので、お役に立つことがあると感じました。
課題が明らかになったので、目標を立てました。それは、クラブ単独では届かないファミリー層へのクラブ、試合、イベントの露出強化です。子どもたちが試合を見に来やすいと思われる、GWの5月3日に照準を定め、様々な施策を打っていくことにしました。
まずはエイプリルフール。コロコロコミックのマスコットである「コロドラゴン」とアントラーズの「しかお」をトレードして、それぞれのエンブレムに登場させる、という冗談をそれぞれのXのアカウントで発表しました。
当日は子どもの来場者数が、なんと通常の150%増に!
エンブレムはチームの顔とも言えるもの。正直、怒られたらどうしようと心配もしていましたが、コロコロ読者もアントラーズのサポーターも好意的に受け止めくださり、ファーストインパクトを与えられたと思います。
そしてすぐにコラボの発表をして、5月3日のイベントを告知しました。YouTubeのコロコロチャンネルでも先行のコラボ動画を公開し、たくさんのコロコロ読者に情報を届けることができました。
結果、当日は子どもたちの来場が大きく増え(子どもの来場者数は、なんと通常の150%! 保護者の人数を合わせるとお客さんの動員に大きく貢献できました)、また試合前のイベントへの問い合わせも多数寄せられたそうです。
当日はスタジアム全体をめぐれるスタンプラリーやクリア認定証。さらにコラボエンブレムのアクリルキーホルダーがプレゼントされ、子どもたちはステキな休日を過ごすことができたと思います(アントラーズも勝利して言うことなし)。
また会場には熱烈なアントラーズファンの県庁の方も訪れ、目視レベルでも通常より子どもの数が多いと実感していただき、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)のプロモーション部の方も独自のヒアリングで県外からコロコロの情報で試合を見に来たお客さんが多くいたと驚いていました。
もちろんアントラーズの皆さんにも手ごたえを感じていただき、次回のコラボに向けて企画を進めています。
子どもとのキャッチボールもそうですが、お金をかけなくても楽しいことは体験はできますし、広く世にアピールする方法があると思います。いつも私が大切にしているのは「知恵の汗をかく」ことです。
鹿島アントラーズコラボイベントのレポートはこちらから
鹿島アントラーズレポート記事:https://www.antlers.co.jp/photo-reports/event-reports/99749
鹿島アントラーズ 公式サイト:https://www.antlers.co.jp/