
5月26日(月)、 台湾の國立臺北大學の学生に向けた漫画の特別講義を実施しました。コロコロコミック編集部 副編集長の小林浩一が講師を務めた本講義は、 MBA取得を目指す学部生と院生の16名が参加しました。

海外の方を対象とした漫画の講義は今回が初ということもあり、スライドやワークシートは英語版を用意し、講義のほとんどが英語で進行されました。
講義はまず、日本の漫画文化がテーマのクイズが出題されました。 「漫画の父」とも称される手塚治虫先生にまつわる問題に始まり、集英社はもともと小学館の娯楽出版部門であったことなどが紹介されました。
また、日本の漫画雑誌がアメリカの3倍のスピードかつ1/10の価格で提供されていることや、日本の映画興行収入TOP10作品のうち6作品が漫画原作であることが紹介されると、学生たちは漫画が日本の一大コンテンツであることを再確認していました。

座学の後半で小林副編集長は、韓国発の「Webtoon」について言及。「漫画の縦読み」という海外漫画文化の輸入により、日本の漫画文化にもイノベーションが起きてデジタル化が 急速に進んでいることや、漫画作品が文化交流の架け橋になっているとの解説がなされました。

座学の後には、「Things that often happen when traveling(旅行あるある)」をテーマにした4コマ漫画の制作に挑戦してもらいました。完成した作品から代表の1作品を、月刊コロコロコミックで『コスモVS!』を連載していたとし山じゅん先生が清書すると、プロの漫画家の手さばきに学生からは「すごい」「かわいい」と日本語で歓声が上がりました。
その後実施された質疑応答では、学生から「AIを活用した作品作りをしたいと思うか」という質問が。それに対し小林副編集長は、「出版社としてはAIの使用については消極的だが、個人的には興味がある。実際に宮崎県の日向市と手を組んで子供向けのAI活用講座を実施するなど、上手い付き合い方を模索しながら活用していきたいと思っている」との見解を示しました。

講義の最後には漫画講義修了の証として、認定証が参加者全員に授与され、国立台北大学からは、感謝状を頂戴しました。
関連リンク
國立臺北大學 公式HP https://new.ntpu.edu.tw/
とし山じゅん先生 連載作品『コスモVS!』 https://www.corocoro.jp/title/98